日本ではお盆を迎え多くの人々がご先祖様、お身内の方、ご家族、ご友人、の墓前にお参りをされていられるでしょう。
人は今生から離れる時、死を迎えます。
死はこの世に命を受けたどの人にも必ず訪れるものです。
よく「人は死に向かって歩いている。」と言われています。
確かに天寿を全うするために人は生きています。
しかし、天寿を全うする前に突然、死を迎えてしまうことは余りに悲しいことです。
病であれ、事故であれ、突然訪れる死をご本人は.....
そして.....ご家族はどのように受け止めればよいのでしょうか.....
これはとても難しいことです、簡単な解決策はありません。
それは、おひとりおひとりの生まれてきた家庭環境、生育状況、その方を取り巻く現在の生活環境など全てに関わります。
一言では表すことが出来ません。全ておひとりずつのオーダーメードです。
時間も掛かります、それもひとつとして同じではありません。
アメリカやヨーロッパでは古くからカウンセラーやセラピストがグリーフケアとして支えてくださるシステムが確立しています。また、弁護士やホームドクターもそうです。ケースワーカーやファミリーセンターのスタッフ制度もあります。
自分自身では解決できない悩み、悲しみ、絶望感、心の嘆き...様々な心の問題に対応するシステムがあり、その一つにグリーフケアがあります。
今から約20年前、わたくしはUSAで友人の精神科professorからグリーフケアを学びました。USAでは日本とはかなり異なる現状があります。カウンセラー・セラピスト・ケースワーカー・ホームドクター・弁護士・ファミリーセンター.....どれもUSAでは長い歴史があり、現在は必要不可欠です。
日本は遥か昔から、人として精神的に耐えるということを数多く学んできています。
その名残が今も脈々と息づいているのです。今まで経験した多くの大戦で国民の尊い命が失われました。日本人は悲しみに耐えることを余儀なくされました。
特に日本では武士の精神も受け継がれ日本では耐えることを美徳とする習慣もでき上っていました。
悲しみを抑える、苦しみを隠す、嘆きをしてはいけない、顔で笑って心で泣いて...
現代はこんなことはする必要は全くありません。自分が泣きたい時は素直に泣いて良いのです。自分が苦しい時は誰かに聞いてもらって良いのです。家族でも友人でも...
家族も友人もみな一生懸命支えてくださいます、それが本当の愛です。
しかし、家族や友人も悲しみのどん底にいる愛する人とどのように接したら良いか悩んでしまうことがあります。
まだまだ、カウンセリング制度が普及していない日本ではどこにその想いを吐き出したらよいのかわからずに悩み続けていられる方が多いのが現状です。
精神科の女医さんが余りのストレスと過労で「患者様のお顔が見れないのです、何度お会いしてもお顔が覚えられないのです...」と涙でご相談に来られることもあります。
もし、いまあなたが物凄い悲しみに襲われているのなら信頼のおけるセラピストやカウンセラーの元へ向かわれてください。そして、素直に心を開き全て話てください。
あなたの悲しみはあなたの人生に必要ではありません。
心の在り方は、ひとりひとり違います。なにも世間の規定に合わせることはありません。どうか、あなたの命を人生を大きく広く捉えてください。
これから先、どれだけの幸せがあなたを待っているのですから..... 合掌