心に気にかけていることが有るのであれば.......思いついた時に行動を起こして下さい。
後になって、後悔しても取り返しのつかないことが有るからです。
とても親しく可愛がって頂いていた先生と......「お礼」も「さよなら」も云えずに今生の別れになってしまいました。
息子さんに偶然会った時に、彼の口から「母が亡くなったんです....」と.......
何を言われているか解からず、「えっ?、何を言ってるの?」とまったく解からずに返事をしました。
すると彼は「うちの母が先月、亡くなったのです。」とはっきり云うのです。
人はショックが大きいと何も考えられずに空白状態になるのです。
「えっ、先生が.....」「嘘でしょ、なぜ.....」「どうして知らせてくれなかったの......」.........ご家族のみの密葬でした。
会話にならない問答が暫し続きました。車を道の安全な場所に停めて、再び彼に詳細を伺いました。
彼は丁寧に話してくださるのですが......映画のワンシーンのように、彼の口がパクパクと動いて見えるだけで言
葉が頭に入ってこないのです。
次の予定に移動しなければならず、彼にお線香を差し上げたい旨を伝え、彼の予定を後日お知らせくださいとお
願いして別れたのです。
その後、高速道路に乗り都内に仕事で出かけたのですが........記憶が飛んでしまったようでその日の打ち合わせ
を終えた時にはあまり覚えていないのです。
あまりのショックで........帰りの首都高速は運転中に涙が溢れてとめどなく流れていました。
自宅の駐車場に着くと緊張が途切れたようで、声を出して嗚咽のように泣きました。
最後に先生にお会いしたのは12月頃でした。小柄でいつもお洒落でいられ、にこにこ可愛らしい笑顔の先生と
他愛無い会話をしたのが脳裏に映し出されます。
もう、あの可愛らしい笑顔も、鈴を転がしたような可愛らしい笑い声も......見ることも、聞くことも出来ないのです。
お礼もさよならも言えず、お別れしてしまいました。
心から後悔しています。
時間など作ればいくらでも出来るものです。
時間は皆平等に与えられています。
もし、少しでも心に気になることが有るならば.....後悔しないよう日々の暮らしの中で、気が着いた時に行動を起
こすことが一番大切だと思い知らされました。
先生、本当に本当にお世話になりありがとうございました。
今までのご厚情を心から感謝申し上げます。
どうか安らかにお眠りください。
合掌。