1998年に新たな事業部を新設してRestaurant & barをオープンさせました。
その時に内装を自由が丘に有ったアンティークショップにお願いしました。床のテラコッタタイルやアンティークランプ、ドアのノブなど全てお気に入りのアンティークで揃えたのです。
そのアンティークショップのマダムは日本にアンティークを紹介した先駆けとなる素敵なマダムでした。
店舗開店準備に知人から紹介されて親しくさせて頂いていました。フレンチグレーの髪の毛をクルクルとゆるく束ね、白いコットンのブラウスを素敵に着こなしているお姿は、その当時まだ若かった私には本当に憧れのマダムでした。
自由が丘のショップは、その中に居るだけで心ときめき、ホッと癒されるような素敵な店舗でした。
今は閉店されて何年も過ぎていますが、私の脳裏には、はっきりと美しく残っています。
マダムは店舗を閉められてから、個人でセミナーを開催されたり雑誌の取材をこなしてご活躍されていられましたが、数年前に体調を崩され入院されていたのです。
私も仕事が忙しくマダムには、なかなか会う機会が出来ずにメールでお互いの近況の報告などをしていただけでした。彼女のブログをたまに開いては、体調は大丈夫かしら....など気にはしていました。
買い付けに海外に行って来たのね.......大丈夫かしらこんなに動いて、無理していないのかしら.......
と思っていたのです。そして夕べ、気になり彼女のブログを開いてみました。
やはり、彼女は10月12日に旅立っていたのです。
ブログには「少女の様に、はにかみながら下を向き微笑む彼女の美しい写真」と、スタッフの方が書かれた永眠のお知らせが有りました。
生き急ぐように仕事をされていたのを想いだします。
そして彼女の「気品と慈愛に満ちた微笑」が浮かび頬に涙が流れました。
暫くは、彼女のブログを眺めていましたが、彼女にメールでさよならを言おうと思いアドレスに「お礼とお疲れ様とさよなら」を書きました。そして、送信を押したのです。
すると、返信が来ました。
私はすっかりスタッフの方がブログの返信機能を停止していると思って、一方通行のメールを送ったのです。
驚きました。返信は自動返信になっていたのです。
でも、きっと細やかに気のつく方だから、天国の彼女にメールが届いた気がしました。
この広い世界で素晴らしい方にお会いできて本当に嬉しく思います。
ありがとうございました。感謝です。
合掌